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■青地大輔
「recollect」 この家が見ていた記憶。 島の人が見ていた記憶。 そして、自分がふれることができたこの島の記憶。 時間を通して見続けることで見えてくるもの。 記憶の断片。 2000年、対岸から見える煙突のシルエットにひかれ犬島に足を踏み入れる。 その後、島そのものが持つ魅力に圧倒され、島の昔の風景に興味をもつ。 島民と対話することで、島の歴史や伝説、人の流れについて多くのことを学ぶ。 その際、昔の島の様子がわかる写真も数多く収集する。(現在も収集中) 2002年7月「犬島アーツフェスティバル」に作品を出品。 2004年、島民の協力を得て、犬島時間のプロジェクトをスタートさせる。 ■大岩航平 「犬島」を聴かせることです。これに尽きます。僕の出す音は「犬島の音」があって、 はじめて曲として成り立つものです。そういうものを創っています。 今日の犬島はどんな声を発してるんだろう?? 今日は何かを訴えている? 今日は静かに僕の音を聴いてくれている? 今日は犬島ただ一人で曲が完成してる、、僕の音は要らない!! そして今日はバイオリンとのセッションを楽しんでいる。 、、、、今日は?? そして、「島の音」を創り上げているのは、ぼくや犬島だけじゃなく、まな板を叩く音も、 訪問者の足音も、港の船の音も、猫の鳴き声も、、、そこにいる全ての、 空気を震わせ「音」を出させるモノです。 「今」、、、「今」、、を「犬島の音」の中から感じてください。 そして、ぼくはただ、訪問者が「犬島の音」を聴くためのキッカケを創り出します。 ■小野耕石 今回僕が展示する作品は、絵の具を何度も同じ場所に刷り落とし、 絵の具だけで半立体の平面を作り上げている作品です。 絵の具が絵の具を超える瞬間、絵の具のもう一つの可能性を 見ていただきたいと思っています。 そして犬島の整頓された美しい自然と、過去が残した静寂の時間を 作品で少しでも表現できたらと思います。 ■ケンハマザキ 茶道は偉大なる日本の伝統芸術ですが、 現代芸術家・浜崎による茶道は前衛芸術です。 前衛とは「芸術」と称される高尚なものを、 日常のものに取り戻すための一種の概念です。 浜崎のお茶会は、たたみ1畳と赤い和傘、金の茶碗を携えれば 世界中どんな場所ででもおもてなしできる、自由さが特徴です。 その自由さで、大阪、東京、ニューヨーク…とあらゆる場所でお茶を点て、 今回縁あって犬島でおもてなしすることになりました。 だからこそぜひ浜崎の点てる茶を、島で日常を生きる、 おじいちゃん、おばあちゃんにこそ堪能して頂きたい。 そして、この一座建立、一期一会を存分に楽しんで頂きたいと思います。 ■小林泰子 最近海に行くと石を拾ってきます。 海の石は汐に洗われてなんだか不思議なかたちをしています。 犬島の海辺でも石を拾いました。 海を眺めたり、波の音を聞いたり、砂浜で貝殻を探したり・・・ 山に囲まれて育った私にとって、海のあるこの島の空間は とても新鮮で日常を忘れさせてくれました。 ここで拾った石たちに私の感じた「島色」の糸を巻き、 旧郵便局舎の一室をお借りして空間をつくります。 私が感じた犬島の緩やかな時間を共有していただけたら・・・ そんな想いで作品をつくりました。 ■橘宣行 ■福永オキ 銅の精錬所の跡が残る犬島という個性のある場所での展示ということで、 まずそこがすでに持つ空気感を大切にすることを考えました。 次に素材。銅の精錬所があったんでパーツの一部にブロンズを使用。 それを使い自分らしい表現方法で犬島を作りました。 ■船津大祐 ・犬島における立体小説 1人の人間の人生における道は一本である。 しかし、それを10本でも20本にもして道を太くしていく方法がある。 それが読書体験だ。 本来なら体験できないことを読書を通じて追体験することで、 人生を太くすることができる。 そこで重要なのが、仮説の設定である。 「朝、起きたら虫になっていた」 こんなことを体験できる人間はいない。 だからこそ、おもしろい。 仮説を設定することで、日常の持つ安定の仮面を剥ぎ取り、 現実を新しい照明で照らし出せる。 今回の作品では、過疎化と廃墟の犬島をヒントに、誰もいなくなり、 存在も忘れられていった犬島、を仮説として設定し、小説を展開していく。 さらに、その舞台と成る犬島のあちらこちらを実際に歩き、見て、感じることで、 犬島の案内を兼ねた上で、追体験の衝撃をより増加させることになるだろう。 一方的に物語が進んでいく映画とも違う、受身ではない世界で遊んで欲しい。 読書は座ってだけ行われるものではない。 犬島を舞台に、新しい小説の可能性が提示できれば幸いである。 ・詩の朗読 携帯で犬島を撮影しながら歩いてみた。 その写真から生み出された言葉を写真と合わせて上映する。 また、それらと関連のある詩を数編朗読していく。 言葉の持つ言霊と犬島の空気が来訪者の心をアートなものに変えて行くだろう。 ■細見博子 [再生、創造 - maximum] 欲しいものは何でも手に入る。でも犬島に渡ればすべては手に入らない。 手に入らないならそれで、まあ、いいっか。 人がいるとなんとかなる。いろんな知恵が、力がいろいろ教えてくれる。 いろいろ出来てしまう。 昨年から参加してつくづく思う。 人の力って合わせるといろんな事できるなあ、、、、。 草抜いて、土掘って、ふと見ると、蟻が一生懸命みんなで蟻塚作ってる、守ってる。 おんなじだ。 精錬所の跡地の石で作った卵から蟻達(沢山の人々)の創造する姿を表現しました。 これまでの犬島。これからの犬島。 ■山崎拓巳 「イヌジマ ノ ウタ」 海風が島の木々を揺らしている・・・ 島ノ午後ハ白い時間・・・ イヌジマ ノ ウタ 物語はシャボンのよう 浮遊し シャボンのように消えてゆく・・・ そんな消えかけた昭和の物語を背負った女 妙子の中には犬島ノ時間が流れている コノ島を離れようとも・・・ コノ島を忘れようとも・・・ 犬島の時間が流れている 脈々と、脈々と流れている それに気づいた妙子は島に戻った 自分と島の赤い糸を探しに 赤い糸は血の物語、感性の契り 肉の中に秘められた犬島の記憶を探した イタルトコロに宿る欠片を拾い集める 都会の生活で馴染み汚したココロの壁面を それらの思い出で洗い流して、清める 苦しさをも伴う聖なる儀式を 妙子はヒトリ行う巫女となる 汚れと清めを ゲンジツと空想を 過去と未来を それらを統合し、深い呼吸を取り戻す イヌジマ ノ ウタ ■ヨシダコウブン ・作品創りのコンセプト 私がオブジェを創る場合、作品の発想は概ね、 「トリ」からはじまる。 今回も犬島時間の作品は同じ様に「トリ」、 只トリと言っても「鳥」ではなく「トリ」である。 時偶、この鳥の種類は何ですか、と質問されるが、 其の問いには答えようが無く、 何時もヨシダ式トリですと答えている。 ・犬島時間の作品について 郵便局跡の裏にある納屋に、トリ面を10体布置します。 これは、想像上の何か変な物だと思わないで下さい。 「トリ」です。 しかも、トリが発生して数千万年、 この犬島でその歴史とともに変遷したであろう「トリ」の面です。 また、納屋の裏庭に「INUDORI」と、命名する「トリ」を一羽配します。 そして此れは、この家の守護神と考えます。 もう一箇所、港から犬島自然の家に向かう小さな峠を越えた所の 崖下に5本の杭を打ち、白い「トリ」のオブジェを設置します。 此れも、犬島がまだ大陸の一部の山頂であった頃からの「トリ」の カタチです。 総て、「イヌジマトリトプス」と名付けています。 |
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犬島をモデルとした過疎地における文化を媒体とするコミュニケーションの再構築
美術を通して地方都市独自のコミュニケーションのあり方を提案。離島や過疎地をモデルに、首都圏とは異なる地方都市独自の特色を歴史、文化、教育、郷土性、地理的特色の視点から再度見直し、再構築していきます。ネット社会の構築により、急速にグローバル化されていく現代社会から失われていくものを美術を通して多くの人に感じてもらえたらと私達は考えています。と同時に、犬島時間が、犬島に訪れるきっかけとなり、犬島そのものを楽しんでもらえればと思います。 |
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